Wednesday 10 March 2021

ケント変異種は32%から104%致命的

 英国ケントで見つかった新型コロナウィルスの変異種(B.1.1.7)は、従来型と比べ32%から104%致死率が高い事が調査結果で判明しました。元々、感染率が非常に高いとは確認されていましたが、重症化に関してはよく分かっていませんでした。エクセターとブリストルの大学の研究者達が、54,000人以上のケント変異種感染者と54,000人以上の従来型の感染者を比較調査した所、ケント変異種では227人が死亡しましたが、従来型では117人の死亡が確認され、ケントの変異種は従来型よりも32%から104%も死亡する確率が高いと結論を出しました。ただし、それでも、危険度はかなり低いと強調しています。

新型コロナウィルスの感染で死亡するのは非常に稀な事で、ケントの変異種はその危険度を高めるだけであるそうですが、注意しなければならないのは感染率が高いという事だそうです。コロナウィルスは常に変異していて、現行のワクチンの効果が下がる可能性があるそうです。ケントの変異種は既に50カ国以上で確認されており、イギリスで起きたような感染拡大が起きないという理由はないとの事。

ワクチン接種が世界一のイスラエルによると、ファイザーのワクチンはケントの変異種には80%の効果が確認されたそうですが、公式に未発表の調査によるとファイザーとバイオンテックのワクチンは、南アフリカの変異種には少なくとも10倍以下に効果が下がると報告されています。😱

どちらもラボのテストでは高い効果が期待されると発表していましたが、実際の接種の結果が違う可能性があるかもしれないとの事です。ブラジルの変異種にもかなり効果があるというラボの結果が出ていましたが、こうなるとワクチンを接種したからといって、油断は禁物のようです。

コロナウィルスが常に変異を繰り返している事、人体の各部にどのような影響があるのか、これからの気温の上昇とコロナウィルスの感染がどのように関連しているかなど、まだまだ研究する事はたくさんあるそうです。

イギリスは今週の月曜日から学校が再開され、これから徐々にロックダウンの解除に向かいますが、イギリスの専門家達は、活動が活発になると感染も拡大すると注意を喚起しており、暖かくなっているとはいえ、感染率の高い変異種が気になる所でもあります。

新型コロナウィルス感染者専用にイギリス各地に設置された臨時のナイチンゲール病院ですが、4月に全部閉鎖になるようです。ロンドンとサンダーランドは大型ワクチン接種センターとして使用し、エクセターは解析検査や病院の通常業務の補助の目的で使用される模様。バーミンガム、ブリストル、ハロゲート、マンチェスターは完全に閉鎖されるそうです。この臨時病院の建設には500万ポンドの血税が投入されましたが、スタッフが確保できないということで、ほとんど使用されませんでした。NHSが何とか人員を回して頑張ってくれたおかげで、新型コロナウィルス感染入院患者数もドーンと落ちてきて、元々、“保険”として開設されたわけなので、使用されなくて良かったねという所でしょうか。



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