The Times, 9 August 2023
中国のデータ・セキュリティーとプライバシーに関する法律の強化により、世界最大の法律事務所であるデントンズがこの管轄地域から撤退せざるを得なくなったと、デントンズの関係者が確認した。
過去20年間にイギリス、アメリカ、カナダの法律事務所が合併してできたデントンズは、最近の「中国政府の法律事務所に対する命令」のため、北京大成法律事務所との正式な提携を解消すると発表した。
大成法律事務所がこの決定を下した背景には、2021年末に施行された2つの法律がある。中国のデータ・セキュリティ法は、国家安全保障に不可欠とされる情報の誤った取り扱いに関するもので、西側の批評家からは、不明瞭であり、国境を越えた業務に支障をきたす可能性が高いと指摘されている。
さらに、個人情報保護法では、特定の事業活動を阻害するとみなされるデータの削除が義務付けられている。フィナンシャル・タイムズ紙によると、デントンズは月曜日に電子メールでクライアントにこの決定を発表した。
同事務所の広報担当者はタイムズ紙に対し、「データプライバシー、サイバーセキュリティ、資本管理、ガバナンスに関連する中国の法律事務所に対する新たな義務や要件を含む、進化する規制環境は、私たちの関係にこのような変更を加える以外の選択肢を残さなかった」と述べた。
広報担当者は、中国との正式な関係を解消するという決定は、「クライアントの利益を守るグローバルな事務所を運営する我々の能力とは相容れない、最近の中国政府の指令の直接的な結果」だと述べた。
これは、デントンズが2015年に締結した大成との正式な提携を解消することを意味する。
当時、デントンズの経営陣はこの画期的な取引に熱狂し、当時のグローバル会長ジョー・アンドリューはThe Lawyerのウェブサイトに対し、「すべての法律事務所が、我々が実際に達成したことをやりたがっている。」
デントンズは、大成は「独立した単独の法律事務所」に戻るものの、引き続き「優先的な」中国業務事務所であると述べた。
デントンズは弁護士数で世界最大の法律事務所である。大成との提携以前からあるデントンズの香港での業務は、引き続きデントンズの一部であることが理解されている。
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