Thursday, 31 August 2023

碧桂園で記録的損失、中国不動産セクターへの懸念が高まる

The Times, 31 August 2023

碧桂園は来月、香港のハンセン指数への上場を失う。
STR/AFP VIA GETTY IMAGES

 中国最大の民間デベロッパーが今年上半期に記録的な損失を計上し、多額の負債を抱える中国の不動産セクターに対する懸念がさらに高まった。

碧桂園 (Country Garden)は、6月末までに損失が490億元(約53億ポンド)に急増し、1年前の6億1200万元の利益から急反転したと発表した。

この損失は、碧桂園が2つのオフショア債の支払いを滞らせ、国際債権団による再建計画の投票を遅らせたことで、債務不履行にますます近づいていることを示唆している。また、一部の債券の取引も停止している。

昨年末時点で、同不動産グループの負債総額は1940億ドルに達していた。碧桂園は昨日、いくつかの債務管理策を進めることで財務問題を解決するつもりだと述べた。

1992年に設立された同社は、株価が約70%下落したため、来月には香港のハンセン指数への上場を失うことになる。同社は2007年に香港に上場した。

2年前、同じく巨大住宅メーカーである中国恒大集団(China Evergrande Group)の破綻寸前は、その破綻が2008年の金融クラッシュの発端となった米国のサブプライムローン問題のような危機を引き起こすのではないかという懸念から、世界市場を震撼させた。今週、恒大集団の株価は、2年近くの取引停止後、香港市場での取引初日に90%下落した。

中国の政治指導者たちは、開発業者に持続不可能な住宅プロジェクトを再び推進させる誘因を与えることを恐れ、広範な景気刺激策を支持することに慎重になっている。中国人民銀行はいくつかの主要金利を段階的に引き下げたが、アナリストは景気減速を覆すには至らない「断片的」な措置だと評価している。

2020年、北京は「3つの赤線」体制として知られる債務水準削減のため、デベロッパーに厳格な信用規制を課した。これにより信用収縮が生じ、企業はプロジェクトを完成させることが難しくなった。一方、景気減速が拡大する中での不動産需要の停滞は、開発利回りを低下させた。

中国経済は、生産高の約30%を占める不動産セクターに大きく依存している。



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